大学前の横断歩道を横切り、住宅街の細道を通り過ぎる事早30分。



私の足は目の前に建ち並ぶ商店街の中に入って行く。



こんな所に商店街なんてあったんだ…。



そう思う程、商店街の中は活気が無かった。



殆んどの店のシャッターが閉まっている。



店の看板にはどれも豆電球の装飾が施されてあって、夜になればさぞ明るくライトアップされる事だろう…



そう思った。



それにしても、今日は暑いなぁ…。



商店街のアーチの隙間から燦々と刺してくる陽射し。
初夏の訪れを露にしている様だった。



「もぉ…、やんなっちゃう」



歩けど歩けど、“Sun Shine”なんて店は見付からない。



そんな名前が書いてある看板さえも見当たらない。