緋と微熱と狂想曲【上】





三限目をカリキュラムに入れている和夏は、

“社会病理学なんて取らなきゃ良かったー”

と嘆いて私の腕に絡み付いて来た。



そんな事言われたって…。



「取っちゃったもんは仕方無いじゃんー、頑張って!」



和夏を適当に宥めて腕から引き剥がすと私は教室を出た。



そのまま階段を降りて、校舎を出て真っ直ぐに校門へと向かう。



久々に早く授業が終わった事もあって気分は上々だった。



手帳の間に挟んで置いた皐月くんから貰ったメモを取り出す。



此処から家と真逆の方向。
徒歩40分もあれば辿り着けそうな場所だった。



そう言えば行く前に連絡してって言われたっけ。



エントランスでの皐月くんの言葉を思い出し鞄の中から携帯を取り出した。