緋と微熱と狂想曲【上】





一限目は現代文化論、二限目は環境経済学の授業だった。



和夏の隣に座りながら、ルーズリーフにシャーペンで黒板の文字を写していく。



私達一回生の間は大学の研究活動に必要な調査技術や
プレゼンテーション能力を身に付ける為の授業ばかりで正直つまらない。



今の内に会得しておかなきゃいけない事だと分かってはいるけど、
やっぱり早く専門演習に取り掛かりたいのが本音だ。



早く授業終わらないかなぁ…。



心の中で溜め息をつきながら、高速でチョークを動かす先生の動きに遅れない様にノートを取った。



隣の和夏をちらりと覗き見るとバイトでお疲れなのか肩肘を立てて頭を揺らしていた。



起こすべきか迷ったけど、結局起こさないで授業は終わった。