「安全運転だったでしょ?」
皐月くんはヘルメットを受け取ると悪戯っぽく笑う。
「うん、有り難うね。
風が気持ち良かったよ」
私は素直にお礼を言った。
「まあ、また気が向いたら乗せてあげる」
「うん、楽しみにしてる」
「じゃ、また後で」
皐月くんは私の返事に少しだけ微笑むと私から受け取ったヘルメットをバイクの後ろにしまい、
再びエンジンを掛けて走り去ってしまった。
私はその後ろ姿を見送った後、少し足早に教室へと向かった。
今のやり取りを見ていた女の子達が私を見てひそひそと話している所が何組か目に入ったから。
女の子達が言いたい事が分かって視線が痛い。
視線から逃れる様にして教室へと急いだ。
