緋と微熱と狂想曲【上】





「そ、なら待ってるから」


皐月くんは私の頭を軽く叩くと先に駐輪場へ向かって歩き出した。



私もその後に続く。



大学までの道程は自転車を使って通学している。



自転車で大体15分から20分位。



一人暮らしを始める際に出来るだけ大学から近い場所を選んだ甲斐があって通学は楽だ。



いつもの様に、自転車を出そうと
自分の置き場まで歩いていると前方から皐月くんの声がした。



「行きだけで良かったら、送ったげるよ」



そう言って皐月くんが指差す其処はバイクの後ろ座席。



皐月くん、バイクに乗るんだ…。



意外…

と言ったら意外過ぎる。



でも長身の身体に綺麗な顔立ちがバイクに映えて様になっていた。