緋と微熱と狂想曲【上】





今一度、鏡で姿を確認する。
今日はピンクの小花柄のチュニックにミニズボン。
ラフなスタイルだ。



良しっ、準備完了っ!



私は鞄を肩に掛けると部屋を後にして
皐月くんの待つ玄関へと向かった。















「皐月くんお待たせっ!」



「遅い、何分待たせる気だ」



皐月くんは腕を組みながら苛々と足踏みをしていた。



黒いシャツに深いグレーのジーンズ。



さっきはまじまじと見つめてる余裕は無かったけど。



今、じっくりと見つめると似合い過ぎっ…!



改めて格好良い人なのだと自覚する。



「何か苛々する」



「へ?」



苛々するって、何が…?



そう聞こうとする前に、私は皐月くんに塞がれてしまった。



まるで獲物に噛み付くかの様に、唇を。