マグカップに手を伸ばす。
中身は珈琲だよね。
傷に気を遣いながら流し込む様にして一気に飲むと。
……。
………あれ?
妙な味がして私は眉を潜めた。
これ、珈琲の味じゃ無い。
紅茶の味がする。
マグカップの中を目を凝らして見ると、其処に入っていたのは透明な赤茶色の液体だった。
間違い無い、これは紅茶だ。
「皐月くん、飲んでるのって珈琲だよね?」
「うん、そうだよ」
「でも私のは紅茶?」
「うん、そうした。
だって依茉、甘党っぽいし」
……?
「喫茶店でさ、メロンソーダ頼んだだろ?」
「あ…」
「しかもフロート付きの」
「っ、」
