ひた、ひた、ひた…
微かに水気を帯びた私の足音が廊下に響く。
「皐月くんー、シャワー浴びたよー」
濡れた髪の毛をタオルでわしゃわしゃと掻きながらリビングに足を踏み入れた。
「皐月くー…
って、え゛っ!?」
其処で目にした物に目を丸くした。
リビングに並ぶ小さなテーブルと椅子。
その上に並ぶのはまるで喫茶店のモーニングセットの様な料理の数々。
「ど、どうしたの、これっ!」
奥の台所から姿を現した皐月くんに料理を指差して訊ねると。
「どうしたの、って朝御飯だけど」
平然とした顔でそう言ってのけられた。
「皐月くんが作ったの!?」
「当たり、他に誰がいる?」
「っ」
その言葉に息を呑む事しか出来無かった。
