「その服…」



小さな声で呟くと。



「ああ」



皐月くんは私の言いたい事が分かったのか、着ている服に目を落とした。



「早くに起きたから家に戻ってシャワー浴びて、ついでに服取って来たんだ。

着た切り雀のままだと気持ち悪いだろ?」



確かに。



私も昨日は貧血起こしたり倒れたりでお風呂に入れて無い。



学校行く前にシャワー浴びたいかも。



「依茉、これから学校?」



そう聞いてきた皐月くんに、



「あ、おはよう」



私は間抜けな返事を返してしまった。



「はぁ?」



予想だにしていなかった返答を聞いて困惑した表情になる皐月くん。



だ、だって…



「起きたのにまだ言って無かったと思って…」



タイミング、悪かったよね?



あはは、と小さく笑って頭を掻く。