どうせ、そんな言葉なんて嘘。
分かってる、だって吸血鬼には“愛”なんて感情存在しないんでしょ?
「離してよ!」
ほだやされないんだからっ!
もう一度、皐月くんを拒否して逃げようとする私。
でもそれは叶わず、私は首筋を皐月くんに舐められてしまった。
「ひぁっ」
電気の様な感覚が身体の中を走り抜ける。
痛くて、でも何だか気持ち良い不思議な感覚。
「大人しく俺の腕の中で寝ないと、どうなるか分かるよね?」
優しく、でも強制を強いる皐月くんの声。
断ったらどうなるか、それを考えるだけでも背筋が凍る様な思いがした。
私は無言で皐月くんの腕の中に収まる。
「良い子だね」
皐月くんはそう言ってくれたけど…
