緋と微熱と狂想曲【上】





「で、でもほら!
ベッドも無いし…」


若干話を逸らしつつ、皐月くんが寝泊まりするスペースが無い事をアピールしてみる。

今佇んでいるこのベッドはシングルサイズで小さいし。


なのに。


「しばらくしたら依茉のベッドを撤去して
俺の家からダブルベッド持って来るから」


皐月くんはベッドの左側のスプリングを軽く叩いた。



「……。」



飽くまでも、同じ屋根の下にするつもりなのね。


そんな大きなベッド私の部屋に入るかな?


って言うか、それって…



「一緒に寝るつもり!?」


「当たり前だろ。
餌と一緒に寝て何が悪い」



白けた視線を送ってくる皐月くん。


そんな風に言わなくても…。


私一応、人間の女の子なのになぁ。