緋と微熱と狂想曲【上】





「違うよ、そうじゃ無くて…」



「じゃ、何だよ?」



「皐月くんの事、知りたいって思っただけなの」



囁く様にそう答える。



「……。」



皐月くんはそれを聞いて何か考える様に目を瞑った後、やがて…



「良いよ。

だけど俺の機嫌を損ねる様な質問したら…

分かってるね?」



そう言ってにこっ、と笑った。



その貼り付いた様な笑顔が裏の顔を物語っている。



「っ、」



私はごくりと唾を呑み込んで小さく頷いた。



皐月くんの勘に障る様な事を聞かない様にしなくちゃ。



さっきの今でまた血を吸われたら、きっと今度は貧血で倒れる所じゃ済まない。



多分、絶対…。



「依茉の知りたい事って何?」



皐月くんはクロスしていた足を組み換えて言った。