緋と微熱と狂想曲【上】





はぁっ!?



それを聞いて私は冷や汗たらり。
まさかそんな展開になるなんて考えて無かったのだ。



「いや、でもカップルで合コンに行くなんて悪いよ…」



「そんな事無いって!
寧ろ、その方が盛り上がるって!」



「いや、でも…」



「それに私、依茉の彼氏に会ってみたいし!」



完全にその気になってしまっている和夏。



今更、“さっきのは冗談”とは言えない雰囲気だった。



「依茉の彼氏、ちゃんと私にも紹介してね?」



何の疑いも無い眼差しで私を見て笑う和夏を前にした私は、



「…うん、分かった」



そう答えるしか無かった。



「じゃ、詳しい事はまた後でメールするから」



和夏はそう言うと筆記用具を鞄に入れて席を立ち、とっとと帰ってしまった。