絶望感に襲われた私は、瞬間的にくるりと踵を返して走り出した。
誰か、助けてっ…!
でもそれは叶う事無く、あっさりと皐月くんに捕まってしまう。
「離して、お願い!」
「そう言われて離す奴が何処にいると思う?」
皐月くんは後ろから私の首に手をまわすと、ぐいっと身体を引っ張った。
「きゃあっ…」
私の体は簡単に皐月くんの腕の中に閉じ込められてしまう。
「やだ…、吸わないでっ!」
じたばたと暴れてみるも全く効果は無い。
「恐怖で震える女の血は、極上に甘くて美味しいって…
依茉、知ってた?」
垂れていた首を掲げて皐月くんを見上げた瞬間だった。
一瞬の隙を突いて皐月くんは私の首筋に顔を埋め込んだ。
