一目見てから気になっていた。
「これ、やたらと文字がはっきりしすぎてないか?」
案内板自体は古びているのに、文字だけがくっきりと見える。
かすれてさえいない。
「そう言われれば……あ!」
「どうした?」
「分かったわよ!これ、三沢(ミサワ)くん達のイタズラよ。私達を驚かそうとしているのよ。」
優奈は断定したが、腑に落ちない。
「待てよ。俺たちが捜しに来るかも分からないのに、わざわざこんな事するか?」
「それは、ほら!あの旅館の人!あの人もグルだったとか!!」
「そんな回りくどい事するはずないだろ?三沢達なら、もっと用意周到にやるよ。」
優奈はそっか、と肩を落とすと、不安な表情を見せた。


