洞窟の入り口に立つと、不気味さが増した。 吸い込まれてしまいそうな暗闇。 「宏汰(コウタ)…あれ何かな?」 優奈が指差した、入り口の右隣を照らした。 木で作られた、古い案内板。 そこに何か書かれている。 「ここからじゃ読めないな。」 「あ、待ってよ。」 「ほら、手」 再び優奈の手を取って、案内板に近づく。 「何これ…気持ち悪い…」 優奈が俺の後ろに隠れるよう、背中に抱きついてきた。 その姿が可愛くて口元が少し緩んだが、案内板に視線を戻すと不気味さは拭えなかった。