もっと…もっと…



懐中電灯がないと歩けないぐらい、辺りは真っ暗だった。


「優奈、大丈夫?」
「うん、なんとか…」


はぐれないように優奈の手をしっかりと掴んでいる。


若女将に教えてもらった通りの道を行く。
そのたび徐々に暗さは増していった。


「なんだか不気味ね。旅館があった場所とまるで別の所みたい…」
「確かに……」


どことなく雰囲気が怪しく感じられる。



どれほど歩いただろうか。


足に疲れを感じ始めた頃、ブラックホールのような洞窟が姿を現した。


「優奈、あれじゃないか?」


優奈の手を引っ張り、少し歩を速めた。