はい?
先輩が教えてくれる?誰に?何を?何のために?

確かに月曜日から3日間学力テストというのがあるけど…

内容は中学で習った範囲で出題されるけど…


だからってなんで先輩が勉強を教えてくれるのだろうか?


「何をそんなに黙ってる訳?お前にとっては都合よくないか?タダで勉強教えてやるって話だぞ?」

あたしがいつまでも黙ってる事に痺れを切らしたのか先輩が威圧的に言ってくる。


あの…先輩、怖いんですが…


そう思いながらビクつきながらもあたしは口を開いた。


「わかりました。よろしくお願いします。ちなみに先輩はいつなら空いてるんですか?」


そう今日は金曜日で土日明けた月曜日から学力テストがある。


この前まで受験で勉強してたから今から勉強すれば間に合うはずだ。


「俺が空いてる時か?
じゃあ明日の10時に市立図書館でどうだ?お前はその時間空いてるか?」

「わかりました。明日の10時ですね?
では、説明会で貰ったテキストを持って行きます」

「そういや。そんなもの貰うな。持ってきてくれると助かるわ」


先輩はそういうとニッと嬉しそうに笑った。

その姿につい口がポカーンと空いてしまう。


だって笑うと八重歯がちらりと見えててそれが無邪気だなって思うんだよ?

怖い顔しか知らなかったら意外だと思うし、つい口も空いちゃうよ!


誰に言うわけでもなくあたしはそんな事を思っていた。