「そうそう。慶吾先輩とは何もないよ。一緒にお昼食べて話しただけ」


でも、慶吾先輩に睨み付けられた時は怖かったな。先輩にとって授業を受ける受けないについて触れたくない事なんだな。

「そう。ご飯食べて話しただけね…って今あんた不良先輩の事を慶吾先輩って言ってなかった?」


聖ちゃんは安心した顔をしたと思ったら今度は心配そうな顔をしながら、あたしの肩をガクガクと揺らしてきた。


「う、うん…慶吾先輩が、そう呼べって…」


うぇ。気持ち悪い…

聖ちゃんに揺らされながらなんとかそこまで伝えた。

聖ちゃんは動きを止めて驚いた顔を見せた。

先輩の事を慶吾先輩って呼ぶのがそんなに驚く事なのかな?