俺はあいつが校舎に行くのを見守りながらため息をついた。


ハァー

あいつといると本当に調子が狂う。


だからって襲いたいとかそういうんじゃなくて、もっとあいつを困らせたい。
そう思ってるのにあいつといると困るのは俺だ。


しかも、

『沢城さんは授業受けてるんですか?』

って聞いて来やがるし。


実際、俺は去年の9月以降から授業をほとんど受けてない。
行っても義務としてテストを受けにいく位だ。


それに対して最初はガミガミとうるさかった教師も諦めたのか何も言わなくなった。


だって俺が今でも笑ってたら、あいつに…ユーリに悪いと思ったから。


俺には幸せになる資格なんてないんだ。

俺はふと桜の木を見上げると風と一緒に桜の花が舞っていた。

それは早く幸せになれって言われてるみたいで俺はその光景に目を背けたのだった。