「真智、大丈夫だった?ほら。今日先輩に呼び出されたって言ってたから」


ああ。その事か。昨日、聖ちゃんに相談してたっけ?


「それは大丈夫だったよ!むしろ公園に行ったら先輩が寝てて…」


あたしは今日の朝の出来事を思い出してボンっと音を出しながら顔が赤くなったような気がした。


そういえばあの時、沢城さんに手を引っ張られて沢城さんの頭があたしの太ももの上に乗って…


「わーわーわー!」


「ちょっと!真智?どうしたのよ?」


急にあたしが喚きだしたから聖ちゃんはあたしの顔を覗きこんでくる。

それが余計に恥ずかしくて誤魔化す為に時計を見た。


すると、時計は7時55分を指していた。



「聖ちゃん。このままだと遅刻しちゃうよ!」


あたしはそう言うと聖ちゃんを置いて校舎へと向かう。


後ろからは『あっ!?真智!待ちなさい!』という聖ちゃんの声が聞こえる。


朝からこんな事になるなら沢城さんの呼び出しに行かなければ良かった。


そう思っていると携帯が震えてメールの受信を伝えた。

今度は何!?