朝。


あたしは奇跡的に早く起きれて今、沢城さんに呼び出された公園に来ていた。

約束の時間は７時半だけど時間ピッタリに着くと怒られそうだから少し早めの７時２０分に公園に着いた。


着いたのはいいけど…


いる！沢城さんがベンチに座って寝てる姿がそこにはあった。


えっ？何でそこで寝てるわけ？
しかも頭をカクンカクンと振りながら…

「あれ。ガチで寝てますやん！」


あたしはすぐさま沢城さんの所に近付いて起こすように体を揺する。

４月と言えまだ朝は肌寒い。そんな所で寝てたら風邪をひいてしまう。


「沢城さん？起きて下さい？
もうすぐ７時半ですよ？」


そう言いながら沢城さんに呼びかけるけど『う～ん』という寝ぼけた声しか聞こえない。


これはどうしろっていうのよ！


途方に暮れてると沢城さんはパチッと目を開けて、


「う～ん。ユーリ？」


そう言ったかと思うとあたしの腕をグイッと引っ張りベンチに座らせた。

そして沢城さんはあたしの膝に頭を乗せてまた寝息をたてた。


はっ？待って？ユーリって誰？


あとこの状況はなんなわけ？