「男に抱きつかれても仕方ないよな」


そう、早口で言った。
すると彼は…



「ま、オールマイティだから」


そして笑顔を見せた。
それは、ある意味男としてしか見てないということになる。
忘れてた…自分が男になってたことを。
簡単に好きなんて想ってはいけないんだと。
ほんとは、好きだと言ってしまいたい。
彼が居ないと寂しい…そう思う。



でも、それはやめよう。
男として通すんだから、忘れてしまおう。
こんな気持ち、また裏切られないとは言えないんだから。




自分の気持ちを、心を押し殺すと決めた。