「最悪・・・」

私伊藤ホタルは昔から運が悪い。




今だって、高校受験当日なのにインフルエンザにかかって・・・


そして、親友の若杉那奈からもバカ扱いされ・・・



「あんた、バカじゃないの?なんでよりにもよって受験当日にインフルエンザかかってんの?」




「那奈ーーー!もう、いやーーー!これじゃ確実に浪人だよぉ・・・」

私は滑り止めとして受けていた学校も落ちている。


あぁ・・・もっとハードル低くすればよかった・・・


滑り止めまで落ちる人なんて聞いたことないよね・・・


要するに・・・あとがないんです。


「うち、今までホタルに合わせてあげてたけど、さすがに今回だけは無理だよ・・・」



那奈、今まで合わせてたんだ・・・



気付かなかったよ。



「あ、ゴメン!うちいまから彼氏とデートだから!」



那奈のやつ切りやがった・・・



那奈はもう入試が終わっていて彼氏と同じ高校に行くことが決まっている。
なんで、私だけ・・・



「ホタルー?大丈夫かー」



「拓海・・・大丈夫じゃないに決まってるでしょ!」


そしてもう一人、幼馴染の神埼拓海。



「元気じゃんwお前にいい話がある。」


「何よ・・・」