ダイスケに昨日借りてた教科書、返さなきゃ。
そう思って、隣りのクラスに行くと
『ダイスケ!』
ダイスケのもとに走っていく女の子がいた。
その姿は前にも見たことがあって、
俺は立ちつくした。
『これ!ダイスケが好きって言ってた歌手のCD!』
ユリアは嬉しそうにダイスケにCDを見せている。
『うお!いいな!』
ダイスケがうらやましそうに見ていると
『ダイスケに貸してあげなきゃ!って思って買ったんだ!』
ユリアはダイスケにCDを渡した。
『まじで!ありがとな。すごい嬉しい』
『うん!じゃあ、それだけだから!』
ユリアは笑顔でダイスケに手をふっていたけど
教室から出ようとしたとき、泣きそうな顔になっていた。
そりゃそうだ。
ダイスケの今の隣りの席はユキ。
ユキとダイスケの距離はユリアじゃ届かないほど、
近かった。

