『タロウ君です。みんな、仲よくするのよ』
女の先生に背中を押され、俺は席についた。
周りは俺をじろじろ見ている。
こうゆうのは慣れっこだ。
母さんが、どこかで新しい父さんを見つけるたびに
その人と一緒に暮らす。
だから、転校なんて当たり前だ。
でも、これできっと最後なんだろう。
俺は小3ながらに気づいていた。
母さんは事故で死んだ。
本当の父さんはどこにいて、誰なのか全く分からないから
俺は、ばあちゃんに引き取られることになった。
これからは、もう転校しなくてすむんだ。
母さんが死んだというのに、俺は
ホッとしていた。

