そのとき、俺はユキの頭についてある糸くずをとろうとした。




『糸くず、ついてるぞ』




そう言って、頭に手をのばしたとき




ユキがこっちを向いて叫んだ。




『イヤァァァァ…!』




ガタッ




ユキはピアノ崩れ落ち、その場にうずくまって




震えている。




『ごめ…なさ……。…いや!やめて…ッ』




か細い声で泣いているユキを俺は呆然と見ることしかできなかった。



ソウイチとタロウが駆け寄って、過呼吸状態になっているユキを落ちつかせた。