『ユキ、外歩こ。この部屋、暑いし…』 まだ5月だというのに、ソウイチはでたらめなことを言って ユキと一緒に外に出た。 ドアの閉まる音がして、 タロウの笑顔は完全に消えた。 『お前、さっきユキに何した?』 何も答えなかった。 自分のしたことが情けなかったから。 ずっと答えない俺を見て、 『何したって聞いてんだよ!!』 タロウはガンッとゴミ箱を蹴って 俺の胸ぐらをつかんだ。 俺は顔をそらし、 『手、払った』 と言うと タロウはつかんでいた手を離し、テーブルについた。