ほとんど人気のないところに来て、

足を止めた琉生。


そっと振り返って、

私を見つめた。



『誰もいないから、

手話、使ってもいいよね?』



手話で話し始めた琉生。


・・・・


なんで?


記憶がないんじゃないの?



なんで、

手話ができるの?


私は頷いただけで、

琉生を見つめるだけだった。