私は家に帰ろうと、

校門出た。


・・・

真治君の姿が見えた。


真治君は、

私を見つけるなり、

駆け寄ってきた。



『先に、帰ったんじゃないの?』



私の質問に、

少し間が開いて、

真治君は言った。



『・・・ちょっと、

図書館に行きたいんだけど、

付き合ってくれる?』



『この間、行ったのに?』



『ちょっと、借り忘れたものがあって』



『そう…じゃあ、行こう』