「私に何が聞きたいの?」


「これなんですけど…」


オレは、うろ覚えの手話を、

田中先生に見せた。


それを見た田中先生は、

目を見開いた。


「その手話、どこで?」



「春美さんから」



「・・・そう」




「あの、この意味、分かりますか?」



オレの質問に、

田中先生は、なかなか答えてくれなかった。



「琉生君」



「・・・はい」


「その答えは、私からは、

教えられないわ」

「・・・」