「本当に、覚えてる?」



「・・・」



何も言えなくなって、

黙り込んだ。



「…覚えてないならいいんだ。

私にも、望みはあるって事でしょ?」



「…祥子」



「私は焦らないよ?

琉生が、私のこと好きになってくれるまで

ずっと待つから・・・


あの子とは違う・・・」



「オレは…」




「いいの!!

無理して答えださないで?

そうだ、帰り、送っていくから」


そう言って、教室を出ていった。