『今日は、琉生に会うのを、

最後だと思ってきた』



私の書いた文字に見入っていた琉生。

「・・・何で、最後なんだ?」


そう言って、私を見つめた。


私は震える手をしっかり握って、




『私を思い出そうとして、

琉生が苦しい思いをしたら、イヤだから』




「…春美ちゃん」




『だから、最後のサヨナラを言いに来た』


私を見つめた琉生。


・・・

最後に、私の想いを、手話に託した。


今の琉生には、わからないとわかっていて。