春美の肩をグッとつかんで、

振り返らせた。

・・・・・


春美の目から、

大粒の涙が、

ポロポロと落ちていく。



「何で、泣いてるんだよ?」


ノートにポトポトと涙を落としながら、


書いて見せた。



『お幸せに』


そして、走って行ってしまった。



お幸せに?・・・・


春美なしで、


どうやって幸せになれって言うんだよ?

こんなに一緒にいたのに、

簡単に離れて行った春美。

・・・

追いかけることができなかった。