朝。

オレはいつものように、

バス停で、春美を待っていた。

・・・

今日は、少し遅いな。


待っていると、

どういうわけか、

同じクラスの祥子が、オレの横に来た。



「おはよう琉生」


「おはよう・・・

お前の家ってこの近くだっけ?」


オレの問いかけに、

祥子は首を振った。

・・・じゃあ、なんで?



「琉生と、学校一緒に行こうと思ってさ」

笑顔で答える祥子に、

オレは、毅然とした態度で言った。


「オレ、他の子と一緒に行くから」

祥子の笑顔が消えた。

「…あの子でしょ?」

そう言って、オレの後ろを指差した。