この送り迎えは、

春美の足が治るまで続いた。

・・・

完治して、

送り迎えをすることはなくなったけど、

俺たちは、

バスの時間を、

毎日同じ時間にして、

一緒に、

登下校するようになった。


そして、

いつからか、

『春美』『琉生』

と、呼び合うようになっていた。


俺たちは、

確実に、心が通じ合うようになっていた。

・・・・

好きの気持ちを、

春美に伝えたい。

オレは、必死に、手話を覚えた。

この気持ちを、手話で伝えるために。