「俺は昔からずっといちごしか見てなかったよ。これからもそのつもり…
フランスに行くこと、すっげー悩んだ。いちごと離れなくちゃいけないって分かってたから。
でも、いちごのこと信じてるから行こうって決まったんだ。フランスに行っても、電話もするしメールもする。だから…帰ってくるまで待っててくれるか?」
なつめは悲しそうに笑った。
私より悲しい思いをしてるのは…なつめだね。
「待ってる。
私、なつめのことずっと…ずっと待ってるよ!だから、早く帰ってきてね?」
「あぁ。できるだけ早く帰ってくる。
帰ってきたらいちごに一番最初に会いに行くから」
私たちは笑い合った(^^)
「あ。
いちご?」
「ん?」
「予約したいから左手出してくんない?」
何の予約?と思いながら左手を差し伸べた。

