「なつめ・・・?」
なんで?
帰っていいって言ったのに・・
「待ってるって言おうとしたけど、HR始まったから・・・。終わってから言おうとしても、すぐ走って行ったし。だから待ってるしか方法ないじゃん」
どうしてなつめはこんな他人に優しいのか分からない。
私はそんななつめの優しさに涙が出た。
なつめはゆっくり近づいてきて優しく私を抱きしめてくれた・・
「泣くほどやだった?」
大きく首を横に振る
「いちごが嫌でも待ってた。こんな時間に一人で帰らせたら、いちごの母さんに怒られちゃうしなw」
お母さんに怒られるという理由があったとしても待っててくれただけで私はうれしかった・・
なつめはゆっくり離れて「帰ろ」と言って歩き出した。
なつめはいつもペースを合わせてくれる。小さな優しさがとても好き・・・