「何しょぼくれてんの?
 いちごは柴倉さんよりなつめ君のこと知ってるでしょ?ずっと見てきたんでしょ?
 自信もちなさいよ!」
「うん・・・でもさ、やっぱり幼馴染とか関係ないんだな~って思った。一緒にいる時間とかじゃなくて、なつめが好きになった人だけがなつめに愛されるんだな~って」

なつめがななみちゃんに一目惚れしちゃったら、そこで私の長年の片想いは終わっちゃう。終わるのはあっけないものなんだだな~って思うことも時たまある。

「いちごはすごいね・・・」

麗歌のほうがすごいと思うんだけど・・

「何はなしてんの?」

!?

「なつめ!?」
「うん。俺なつめだけど。
 邪魔だった?」
「ううん!別に邪魔ってわけじゃないの!
 ちょっとビックリしただけ汗
 あれ?ななみちゃんとお話してなかった?」

私は自分からななみちゃんの名前を出してしまった。

「別に?俺が誰と話そうが誰と会おうが柴倉には関係ないじゃん?
 俺は今いちごと宇佐美のと話したかったからこっちに来た。これでも納得いかない?」

なつめのいいところは物事をハッキリ言うところ。だから私もなつめの言葉に不安になったりしない。
唯一自慢できるのは幼馴染というところと、なつめは他の女の子を名前で呼ばないこと。麗歌のことですら苗字なの。それがとってもうれしい・・・

「ううん。ごめんね・・
 なつめ今日委員会は??」
「ないから一緒に帰れる」

やった!久々だな~♪

「麗歌も一緒に・・」
「私は彼氏と帰るからいいで~す!」

麗歌には彼氏がいる。
確か付き合って半年くらいの彼だ。