次の週同じ曜日に塾へ行くと宮本先生は笑顔で
「こんにちは。今日は何を教えるの?」と聞いてきた。

「国語と英語と社会です。」やっぱり彼の顔は見れない。

「そっか、今日は君と僕とても近い席なんだよ。ちなみに僕は1番から3番。」

うちの塾の教室は、学校にあるような椅子とセットになった机が何十個も並んでいて、それぞれに番号が付いている。
例えば宮本先生が1番から3番の席であれば、彼の教える生徒たちは1番から3番の指定された席につき、授業を受けるのである。