いちごみるくちょこ

あのブリッコ女。

黒田とかいったっけ?
こっちを見ながら少し笑っている。
カチンときた。


「おい…黒田!」


そう呼ぶと肩をすこしビクッと震わせた。

「…何よ。」


「柚学祭のときとやたら態度が違うじゃねーか。あ?」


「だから?それよりなんか言いたいことあるわけ?」


ふてぶてしくそんなことを言う黒田。


「おまえだろ。こいつに酒飲ましたの!」


そういって永愛を指差す。

永愛はなぜか『ドレミの歌』を歌っていた。

「どーはどーにゃつーのーどー♪」





「だから何よ。
今時お酒はハタチからとでも言うわけ?」


そういって鼻で笑われた。


ここに宮野がいたら瞬殺だな…


「お前…こいつ心臓悪いんだぞ?
酒なんか体にいいわけねーだろバカ!
死んだらどうすんだよこいつ!」


正直軽く脅しだ。
ドレミの歌歌ってるやつが死ぬはずない。


が、俺の言葉を聞いたとたん黒田の顔の血の気がサーっとひいた。


「や…やだわたし…
山下さんが心臓弱いなんて…
かっ体が弱いことは知ってたけど…」

キョドり始めた。


ドレミの歌を歌い終わって満足顔の永愛に黒田が駆け寄った。