ついに例の場所まで着いた。予想通り、叶江真美は少し不安そうな顔をした。

「あの……ここ、どこですか?」

 私はまだ殺すことを悟られないように、安心させるような口振りで言った。

「ここ、私の家の近くなんですよ。いつもここで占っているんです。安心してください。幽霊なんて出ませんよ♪」

 笑いながら話すと、「幽霊が出たら大変ですよー」と叶江真美は笑った。これで完璧ですね。私はバッグの中に入っている大きな刃物をチラッと見た。……そろそろ殺しましょうか。