雄也Side

・・・なぜか今俺の目の前に自称生徒会長の女がいる。
今は午前9時。
とっくに授業は始まっている。
生徒会長サボっていいのかよ!?

仕方ないので起こしてやるか・・・

「バカ野!起きろ!」

なんだコイツ・・・全然起きる気配ないんだけど・・・
「・・・櫻川くん・・・」
「お、やっと起きたか。」

しかしながら反応がない。
まさか、この俺を無視してんのか?
イラついたから無理矢理顔を引っ張ってやろうと思い、顔を覗き込む。

カシャンッ

顔を覗き込むと同時にバカ野のメガネが落ちる。寝てるし・・・

ヤベー・・・
可愛い…

俺はもっとバカ野の素の顔が見たくていつもキツく結んであるみつ編みもほどく…

ヤバイ・・・予想を遥かに越えて可愛い。
でも、この顔どっかで見た気がする。
誰だっけ?

いや、それよりも!
今はバカ野を起こさないと!

「おい!オーイ!バカ野!いい加減起きろ!おい!オーイ!起きろ!バカ野!」

そしてバカ野は無事起床し、俺を屋上において授業を受けるため、走り去った。

「雄也?」

「伊織じゃん。美津希も。」

こいつ等は「Death」の仲間。俺ら3人は「Death」のトップ3。

「雄也、またサボり?」

「今の時間にここにいるってことは、お前も人のこと言えねーだろ。」

「あはははは♪」

「あー!いよいよ明後日だね、「C,A」との喧嘩ぁー」

「あぁ。C,Aに勝ってとられた奴ら取り戻すぞ」

「「おう!」」

C,Aとは「Crazy Angels」の略。(以下C,A)
決してキャビンアテンダントなどではない。

県内トップは「Shadow」
県内2位は俺達「Death」
そして県内3位は「C,A」

俺らとC,Aはここんところずっと順位がころころ変わっている。
去年はC,Aが2位。その半年前は俺ら・・・・
今回勝ったほうが2位。という条件付きでの喧嘩。

「ぜってー負けねぇ」