渋々、といった感じで翼くんはあたしの頬から手を離した。 と、ドキドキしたっ……。 翼くんといると心臓が持たないよぉ…! 「さくら」 「へっ…?」 ちょっと真剣な声で名前を呼ばれた。 「俺以外にさっきみたいな顔、見せんなよ?」