翼くんはなにも言ってくれないけど つかまれた手はそのまま。 どうしたの、翼くん……? 「……あのっ…………きゃあっ!!」 ………あ、あ、あのっ…!? すると、翼くんはあたしの手を離して あたしを正面から抱きしめてきた。 ギュウッ…と、圧力がかかる。 「つ、翼くっ……」 「……はぁ…。もう可愛すぎ…」 やっと口を開いてくれたと思ったら、 翼くん……なにを言って……。