うさぎ と くま の物語 (完)

 

「………ありがとうな。聞こえたよ」


「へ?」


「……片岡の声」


「えっ!?」


も、もしかして、試合中の…!?


「あっ、ごめんなさい!うるさかったですよねっ」


ひぇ~私、篠田センパイに聞こえるほど、大声出してたの!?


それは恥ずかしすぎる!


熱くなる頬に、両手を当てる。


「――――片岡」


「!」


「力くれて、助かった」


「え…?」


力…?


私が…?