シーンとした会場に響き渡る声。 「待て!」 ほ~、っとみんな息を吐いた。 勝負は…決まってない。 試合は仕切り直しだ。 篠田センパイが立ち上がる時、ほんの一瞬、顔を歪めたのがわかった。 私はつい前に乗り出してしまう。 「……篠田センパイ…?」 さっき痛めたところが痛むの? 大丈夫なの!? センパイ…!