「…………好きだよ。守りたい、って思う。傍にいたい」


「…ふふっ。やっと吐いたね、コウタ」


「――――!」


私は口元を押さえた。


それ以上聞きたくなくて、よろよろと壁を伝って、入り口から離れる。


―――好き、って、篠田センパイが梨乃センパイに…。


梨乃センパイもそれを受け取った…?


こんなところで、しかも、直接聞いちゃうなんて。


………ショック、大きい。


「―――あれ?うさぎちゃん?」


「!」


私はその声に振り向いた。


佐崎センパイ…!