そこは、ちょうど曲がり角。


角の向こうに梨乃センパイたちが消えていく。


………また、篠田センパイと二人だけの空間だ。


「!」


私の手に触れる、温かいもの。


篠田センパイの手。


重なる目線。


「……………そんな顔されたら…襲いたくなるから。」


「――――…」


ニッとセンパイが笑った。


「――――なんてな。行こっか」


「………はい」


私は篠田センパイの手をきゅっと握った。


………ちょっぴり物足りないな、って思ったのは…ヒミツ。