うさぎ と くま の物語 (完)

 

私は力を振り絞って、篠田センパイから離れて、立ち上がる。


は、恥ずかしい~~~っ!


ていうか!


「りりり梨乃センパイっ!?い、いつから…!?」


私は梨乃センパイに勢いをつけて、近付いた。


慌てる私とは正反対に、梨乃センパイはにこっと美しい笑顔を浮かべた。


「抱きついたくらいから♪」


「!!」


まさに、恥ずかしいところを…!


いやっ、ていうか、自分から抱きついたわけじゃありませんから!


「でも…うさぎのフワフワを、クマ太郎なんかに取られるなんて………寂しすぎるんだけど!」


「ひゃあ!」


梨乃センパイが私にギューっと抱きついてくる。


ふにふにと、梨乃センパイは私のお肉をつまむ。


「く、くすぐったいですって…!」


私は身をよじるけど、梨乃センパイは離してくれない。